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連載

江ヶ崎雅代氏

2014/02/19

江ヶ崎雅代さんは現在、主に住宅を設計する女性建築家である。茨城県土浦市にある自邸兼設計事務所(e do design)で、設計業務を行っている。彼女が設計する住宅は、白を基調にしたシンプルな外観と、細部にわたって女性や子供に優しいデザインが施されている内部空間が特徴である。素材も子どもに優しい。これらは彼女が2児の母として子育て真っ最中であるという経験も大いに関係があると想像できる。また建築家として活躍する一方で、子育てを一緒に楽しむ場  “e do salon” も運営する。チャイルドケアコーディネーターを養成するインストラクターの資格も持ち、子育て目線で建築・空間・場を提供している。至って多忙を極める設計業務と子育てとの両立だが、彼女はいつも穏やかで落ち着きがあり優しい笑顔を絶やさない。その充実した表情から、建築設計も子育ても心から楽しみ真剣に取り組んでいることがよくわかる。現在、つくば市にて建築中の「つくば ” K house ”」はまもなく完成を迎える。次はどんな住宅が出来上がるのだろう。これからも目が離せない建築家である。
(撮影・文 coska*

 

江ヶ崎雅代(エガサキマサヨ) 建築家
” e do design 一級建築士事務所 “と、チャイルドケアで子育てを応援する ” e do salon ” 主宰。茨城県土浦市、つくば市を中心に、女性目線子育て目線で考える楽しい住宅づくりを行う女性建築家。京都府立大学卒。
e do design 一級建築士事務所
http://www.edodesign.jp/
http://edodesign.blog.fc2.com/
https://www.facebook.com/atelieredodesign

 

<撮影者プロフィール>
coska*(コスカ – 横須賀幸子) 写真家・プランナー
2011年4月から素人の女性を撮影する写真家として活動を開始。2012年8月に東京・神楽坂にて初の個展を開催。また、2013年からヘアメイクの2 人と共にユニット”Marco”として活動開始。以下3つの軸で人物写真とそれを取り巻く環境に向き合う。「女性×写真」「対話×写真」「ライフスタイル ×写真」

http://coska.jp/

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2014/01/13

総務省の統計局には、国勢調査や、大学、研究所、調査機関等 が集めた膨大な統計データがあり、それらの一部はインターネット上で誰でも見ることができる。
しかも、統計年次毎に整理されているので、「今どうなってい るか?」だけでなく、「どういう傾向にあるか?」といったことも推測することができる。 これらは一般の方々はあまり目にする機会がないかもしれないが、各種コンサルタント会社や、広告代理店にとってはおなじみの資料で、店舗の出店計画や、物 件購入の際に、市場調査に使えば非常に役に立つ。

例えば、東京都の統計データを見れば、住民基本台帳による、世帯数が年度毎に見ることができる。これらと、東京メトロの乗降客数などを合わせて見れば、自分が出店しようとしている地域のおおよその人口動態を把握することができる。
しかも、各市区町村の統計データを見れば、町、番地ごとにこれらのデータを見ることができ、さらに各世帯のうち、
・男女比
・高齢者比率
・子供の人数
等々
を把握することができるので、例えば団塊世代向け、30代独身女性向けといった、特化型のサービスや店舗を検討している際には、自身のサービスと出店地域が マッチしているか、あらかじめ判断するのに非常に有用だ。

画像は東京都の住民基本台帳による統計データ。区、年度別の人口が一覧で見ることができる。 エクセルデータでのダウンロードも可能。
総務省統計局/統計データ
東京都/統計データ

平良玄峰氏(LSDdesign代表)

2014/01/13

レストラン「Fish market UO8」(2012) 撮影:石橋マサヒロ

レストラン「Fish market UO8」(2012) 撮影:石橋マサヒロ

ひとりで立ち上げたデザイン事務所を、設計、施工、家具、インテリア、さらには業態プロデュースまでをカバーする設計会社に急成長させたLSDdesign代表の平良氏。RC造の可能性を追求する住宅や多種多様な商業施設のデザインで沖縄で最も注目されている平良氏に、沖縄のカルチャーの特性、商業施設や住宅のいまを語ってもらった。

 

 

【 好況で職人不足の沖縄 】

今、沖縄の景気は、交付金や消費税の駆け込みとも相俟って、経済は活性しているのですが、職人さんが不足しているのが現実で、確認申請がおりても着工できず、言わば仕事を泣く泣く辞退せざるを得ないくらいの状況です。私のところには、監督者が8名、設計者が20名以上いるのですが、今は、型枠職人を雇用しようかと考えているほどです。その一方で、去年はあまり動きがなかった部分でも活性化が進んでいます。例えば、石垣島では、大型公共事業や商業施設も動いていますし、空港もできてプチバブルな感じですね。基地跡の利用やリゾート開発は現在も続いており、好景気で順調に推移していて、ポテンシャルはとても高いと思います。

 

 

【 高まるアジアへの進出志向 】

沖縄の建物はRC造が多く、8~9割がRCです。ですので、熟練の職人さんがたくさんいるのですが、若手が育っていないという課題もあります。同じことは飲食業界についても言えることで、若者の飲食業界離れが進んでいます。いわゆる3Kの職種という認識があるのでしょう。沖縄以外でも同じような傾向があると思いますが、若者が外食をあまりしなくなったこともあげられます。沖縄の外食産業の話になりますが、沖縄の外食企業で県外へ進出している企業もありますが、最近では、アジア圏に進出している企業もあります。また、国内では、様々な単価が高騰しており、高い物件の事例では、材料単価が三割増しになったりしています。特にガソリン価格の値上がりはすべてに響き、輸送にも跳ね返りますからね。そうすると、当然ながら、離島への影響はさらにシビアになります。
私自身も将来的にはアジアヘの進出を考えていて、琉球の血を引き継いでいるのか?沖縄ではアジア圏へ進出志向は近年強まってい印象です。

 

 

【 業務の幅を広げる意味 】

弊社では、現在、県内県外に3つのプロダクトショップを直営し、家具、照明、インテリア雑貨を扱っています。それは、自分が設計した物件に、空間価値に相応するものを置いて欲しいという思いから、設立しました。家具にも価値を見いだす事で、空間もより映えますしね。
また、業務上、土地探しや物件探しは、我々デザイナーにまわってくる事も多いです。設計者が、エリアや市場を把握した上で、探した方が私たちにとってもお客様にとってもコストも含めて都合のいい事が多いです。
私自身も以前に不動産業にも関わりながら、設計施工をやってきましたし、弊社スタッフには、その業種にいたものもおります。例えば、沖縄は電車がないので、車での移動が基本です。飲みに行くときも車で出かけ、運転代行で帰って来ます。そこで、居酒屋でも駐車場がとても重要となります。不動産に強くないと、そういう物件を押えられません。

 

 

【 沖縄の飲食事情 】

お酒の飲み方には文化による違いがありますが、沖縄では、本土のように、「終電もあるから帰ろう」という発想はなく、深夜遅くまで飲み明かしたりすることが多いです。飲食店の数は、他府県に比べて相当多い方です。
沖縄では、ある場所に外資系ホテルができたとすると、その周辺に沢山の飲食店ができます。ホテルで飲むよりも外の店で飲む方が良いからで、そうした店は、うまくいけば一年で回収できるくらいの売り上げになります。とくに夏のシーズンともなると大勢の人が押し寄せますから、店には人が入りきらないという状況にもなり、その結果クルマで30分くらいかけて移動することが当たり前になります。沖縄に観光で来られる人には、リピーターが多いので、その辺の事情には慣れています。
飲食を設計する側としては、その物件、業態が、観光客向けなのか、そうでないのかを先ず確認する必要があります。客単価もぜんぜん違いますから。

 

 

【 沖縄の住宅事情 】

弊社は、沖縄でのリノベーションを先駆けて行いました。最近は周囲でも同じようなことをやる会社が増えてきましたが。もともと沖縄では、デザイナーが入ってやっていなかったせいもあり、リノベーションという考えが正確に理解されていない事情があります。現在でも、リフォームの延長程度のものというふうに思われているお客様も少なくはありません。しかし、デザイン性が高まっている事やコスト面からみても、その需要は年々高まっている傾向にあります。沖縄にはマンションが少なく、戸建てが大半です。マンションは那覇の一部のエリアにしかなく、地元の人には手の届きにくい価格なので、多くは県外の投資家が買っていますし、マンション建設自体も年々増加しています。間違いなく、沖縄でもリノベーションは盛んになるでしょう。

 

 

【 米軍基地から見る沖縄の飲食事情 】

戦前の沖縄は木造が主だったと思います。しかし、第二次大戦後、アメリカ統治の影響でRC造が中心になりました。平屋でも二階建てでもRC造です。木造では出来ない表現がRC造では可能です。昔の外国人住宅が何十年経っても持ちこたえています。県内では、そういう建物が集まっているエリアがあり、それはまた飲食店に改造されたりして、人が集まり飲食街ができます。よくあるのは、外国人専用住宅の一階部分が雑貨屋とか飲食店に改装されるパターンです。
また、沖縄には米軍基地があるので、その影響はかなり大きいですね。例えば、米軍の階層ピラミッドの上にいる将校クラスの階層の軍人には、政府から住宅補助が多く出ます。利回りの高い投資物件を持っている人もいる事もあり、そのための住宅の提案をすることもあります。そういう人たちは基地の外に出て行くこともあります。また、リゾート地域に駐留している軍人は、お金を使います。消費性が強いのです。基地周辺の飲食店は、その影響もあり、基地内の駐留外国人で栄えている店舗も多いです。
また、県外からの移住者も増えています。移住者は、若者から中高年まで幅広く、石垣島、宮古島といった離島にまで広がっています。とくに、3.11以降は放射能を避けて移住して来る人が増えました。移住計画のために住宅を提案することもしています。本土に比べれば、土地が安いのは魅力でしょう。3000万から5000万で100坪の土地にそれなりの家が建てられ、それが離島なら、もっと安くなるのですから。

 

 

【 沖縄外食産業の変化 】

現在、東京など県外の参入が多くあることもあって、飲食ビジネスのレベルはどんどん上がっています。今では、地元で成長して東京に進出している企業も少なくありません。その影響もあり、外食産業の物流が変わりつつあることを最近感じます。沖縄にない食材が入って来て、これがレベルの底上げをしました。例えば、単純なゴーヤチャンプルーを出すところが減ってきました。「そんなものは置けない」みたいな雰囲気さえあります。そんなわけで沖縄の外食産業のレベルも日々変化しており、それに伴いデザインレベルも高いものが要求されてきていますね。

 

 

【 私の仕事 】

私は、もともと家具職人になりたいとい思っていました。とはいえ、まずは家族との生活を支えていかなくてはなりませんので、どういう仕事でも続けながら、家具に携われたら良いとは思っていました。しかし、私の入った最初のデザイン事務所の仕事は多忙を極め、自分の方向を延ばすには難しい環境でしたので、30代で辞め、独立を決めました。初年度は、一人で店舗と住宅の業務をこなし、二年目からはスタッフを増やす事ができ、今年度で7年目となり、アルバイトも含めて総勢34名の会社へとなりました。
店舗であれ、住宅であれ、設計から施工まで一貫してすべてのプロセスに関わりたいという思いがありましたので、それに伴いスタッフの人数は自然と増えました。今では、「建設会社」というかたちになり、その中で今さまざまなイノベーションをやっています。そのうち、「家具をじっくりやりたい」という思いも湧いてきたので、今度は自分のデザインした家具と一緒に、沖縄のメーカーのでなく、他のデザイナーや職人がデザインしたものから、出張中に見たり触れたりした製品の目利きを活かし、自分の気に入ったものを扱うショップを立ち上げる事にしました。おかげさまで、売り上げも上がり、現在では、ショップに家具を見に来てくださったお客様が、内装や建築の仕事をしているということを知って頂けるようになり、そこからのデザインの仕事も増えました。また、同業他社からのオファーも受けており、たとえば、住宅への家具の提案などをしています。ショップでの目の前の小売りよりも、そうした提案からの発注ですと、売り上げもぐんと高くなりますね。しかし、最終的には、自分達のデザインしたものが数多く並ぶショップにしたいですね。

 

 

【 今後の展開 】

私の会社は、平均年齢が30歳くらいで、スタッフは皆、「これまでやりたかったことができなかったが、今は自分のやりたいことが出来ている」と言っています。従来の設計事務所のような師弟関係とも無縁なので、皆、のびのびと頑張っていると思いますし、建設会社のスキームを組んでマネジメントしているので、給与は良く、昇級も平等です。それぞれに役割を分担していますが、皆、基本的にはデザイナーとしての能力があります。土地探しから、設計、施工、家具まですべてをカバーしていますが、来年か再来年には、私自身で飲食業を営む計画です。そうなれば、会社で打ち合わせするのではなく、間近に家具に触れてもらえる場で打ち合わせし、そのすぐ近くで飲食業の実際を見ていただくこともできますから合理的です。ただ、やり方としては、すべてをやっていることを売りにするよりも、まずは、設計をしている事務所であることを全面に出したいと考えています。福岡にも事務所を設置しましたし、県外の仕事も増えている事もあり、沖縄から全国へ展開する動きを進めていきます。

 

 

【 プロフィール 】

平良玄峰氏(LSDdesign代表)

1976年沖縄県宜野湾市生まれ。現在、LSDdesign株式会社 代表取締役を務める。沖縄を拠点に福岡に自社のショップ兼オフィスを構え、建築設計・商業施設デザイン等幅広く業務を展開する。

LSDdesign
http://www.lsd-design.co.jp

 

焼鳥と魚貝の店「ごんぱち」(2013) 撮影:石橋マサヒロ

焼鳥と魚貝の店「ごんぱち」(2013) 撮影:石橋マサヒロ

Cigar room -Dedo del pie Estudios Dongjiang Western-(2013) 撮影:石橋マサヒロ

Cigar room -Dedo del pie Estudios Dongjiang Western-(2013) 撮影:石橋マサヒロ

個人住宅「ナナメ ナナメ ナナメ」(2013) 撮影:石橋マサヒロ

個人住宅「ナナメ ナナメ ナナメ」(2013) 撮影:石橋マサヒロ

個人住宅「マル サンカク シカク」(2013) 撮影:石橋マサヒロ

個人住宅「マル サンカク シカク」(2013) 撮影:石橋マサヒロ

個人住宅「ニンジャヤシキ」(2013) 撮影:石橋マサヒロ

個人住宅「ニンジャヤシキ」(2013) 撮影:石橋マサヒロ

 

(談話構成・文責:高橋正明)

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2014/01/09

都市計画情報閲覧サービスというのをご存知だろうか?
東京都や横浜市といった大都市のホームページ上で、都市計画に関わる情報にアクセスできる、設計者にとってはおなじみのサービスだ。 行政によって、掲載されている情報はいろいろあるので、以下にいくつかあげてみた。意外と知られていないように思うので、もっと活用されてよいのではないだろうか。 これらは、一般の方々にも、物件の購入を検討するときに必ず役に立つ。少し注意して見てみれば、情報の読み取り方が分かると思うので、是非チャレンジしてみてほしい。

・都市計画図:用途地域や防火地域、緑化地域等敷地に関する情報や、建ぺい率、容積率、日影規制等建物のボリュームに関する規制等、建物を設計するに当たっての制限に関しての基本的な情報が網羅されている。

・道路台帳:敷地に面した道路が、建築基準法上の道路かどうか、あるいは4m未満の二項道路ではないかといった情報を得ることができる。建築物の敷地は、4m以上の建築基準法上の道路に面していなければならないという規制があり、いざ土地を買ってみたものの、道路だと思っていたものが実は暗渠になった水路で、最悪の場合建物が建てられない土地だった、ということもあり得る。
また、公道か私道かの違いも分かるので、公道を不法に専有していると感じた場合などには、行政に対応を依頼する等の使い方もできる。

・上下水道台帳:敷地に面した道路に上下水道が整備されているかを見ることができる。敷地内への引き込みがされているかも見ることができるため、引き込み工事の必要性の有無や、浄化槽を設置する必要があるかどうかといったことを判断することができる。

・ハザードマップ:液状化危険度や津波、洪水による浸水予測区域、地域の防災拠点等の様々な防災に関する情報を得ることができる。

・地盤調査情報:敷地近くの公共建築物の施工の際に行った地盤調査のデータが提供されている。複数の地点の地盤調査データを見ることができるため、自分の敷地のおおよその性状を推測することができる。

画像は横浜市の都市計画情報閲覧サービス「iマッピー」の一画面。都市計画の情報が網羅されている。 設計者はここから建蔽率や容積率といった建物に対する制限の他、緑化地域や宅地造成等規制地域といった、計画の根幹に関わる重要な制限の有無を役所に行かずに調べることができる。

東京都都市計画情報インターネット提供サービス

横浜市行政地図情報提供システム

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2014/01/08

佐賀県多久市にある坂田鉄工所でのワンシーンである。坂田鉄工所は、63年の歴史を誇る老舗。2代目の坂田義人氏が堅実に育てた技術力で着実に業績を延ばしてきた。3代目の健一氏がその高い技術を用いて新たな展開を試みている。モノづくりの世界におけるどの業種もそうであるように、鉄工の世界でも職人不足は深刻である。辞めていく人が多く、なり手も少ない。高い技術をもった職人は、アイアンマンに限った話ではないが「絶滅危惧種」と言っても過言ではない。そして、鉄工所は機械の性能ではなく、まさに「人」の技術によって支えられている。坂田鉄工所は熟練職人を抱える、幸せな鉄工所である。サンダーを用いた仕上げ作業で火花を散らしているのは藤田忍氏、35歳独身。実はまだアイアンマン2年目の新人である。様々な職業を経て、今は坂田鉄工所で鉄と向き合い火花を散らす日々。藤田氏が頭に巻いたバンダナにプリントされた「逃げちゃダメだ」。彼が、自身に向けたメッセージだろうか。私には、自分を含めて、日本のモノづくりに関わる全ての人たちへのメッセージにも聞こえた。
(写真・文 井上聡)

<撮影者プロフィール>
井上聡(いのうえさとる) 建築家
千葉県生まれ。九州芸術工科大学(現九州大学)環境設計学科卒業。
2004年イノウエサトル建築計画事務所設立。
2012年「オルハウス」第6回建築学会九州支部主催 建築九州賞作品賞受賞

http://www.inouesatoru.jp/

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2014/01/07

「収納が少ない避難所に棚を届けたい」。
森弘子さんは、避難所や仮設住宅に棚を届けるプロジェクト、その名も「tanaproject」の代表。2011年4月にボランティアで被災地に足を運んだ際、プライバシーが無く収納も無い避難所生活を目の当たりにし立ち上げる。「tanaproject」により届けられた棚は、避難所から仮設住宅に場所を移しながら今も大活躍している。しかし彼女が棚を届けるのには、もう一つ大きな理由がある。
「つくる楽しさやよろこびもいっしょに届けたい」。
そう語る森さんは、震災から2年9ヶ月になる今でも東北や東京などで「tanaproject」のワークショップを開催。会場内は、いつも子どもたちの笑顔と楽しそうな会話が飛び交っている。一方で、平日は建築アトリエ事務所で住宅の設計を行っている。いつ休んでるんだろうと心配になるが、活き活きしてる表情から充実してることがうかがい知れる。
会えばいつも、輝く笑顔を見せてくれる森さん。
今日もどこかで、たくさんの人達とつくる喜びを分かち合っているに違いない。
(撮影・文 coska*

森弘子(モリヒロコ) 建築家
棚を避難所と仮設住宅に届けに行くプロジェクト「tanaproject」代表。平日は建築アトリエ事務所で働きながら、休日を利用して「tanaproject」のワークショップを開催。慶應義塾大学大学院卒

tanaproject
tanaproject facebook page

<撮影者プロフィール>
coska*(コスカ – 横須賀幸子) 写真家・プランナー
2011年4月から素人の女性を撮影する写真家として活動を開始。2012年8月に東京・神楽坂にて初の個展を開催。また、2013年からヘアメイクの2人と共にユニット”Marco”として活動開始。以下3つの軸で人物写真とそれを取り巻く環境に向き合う。「女性×写真」「対話×写真」「ライフスタイル×写真」

http://coska.jp/